社内で運用していたファイルサーバーシステムをクラウドに移行して、利用方法を変更せずにセキュリティー対策やコスト面を改善できました。
導入の目的
このお客様では、業務で利用する情報をお客様の社内にあるファイルサーバーを使用して共有していました。また、共有するフォルダにアクセス権を設定して、各利用者やグループ毎に情報公開の範囲を管理していました。
- 利用しているサーバーPCがリース切れとなるので、新しいシステムでは運用面も含めコスト削減したい。
- 現行のユーザーID、データやアクセス権の情報をそのまま移行したい。
初期コスト、運用管理にかかるコスト、システムの拡張性やセキュリティーなどの点から、VPN接続でクラウドシステムを利用することになりました。
改善効果
- クラウドでも、いままでの社内システムと遜色なく利用できています。
- 「サーバーPCのリース」から「クラウドの利用料(月払い)」に変更したことで、資産として計上する必要がなく、ライセンス料などの初期投資コストもなくなりました。
- このお客様の場合、月額数千円のクラウド利用料で運営できています。
- 社内にサーバーPCを導入していませんので、今までサーバーを設置していたスペースを有効に活用できています。
- データのバックアップはクラウドが自動で行ってくれるので、バックアップやその確認を行う作業がなくなりました。
- ハードウェアの故障や停電を心配することがなく、補修部品の準備をする必要がなくなりました。
システム概要
ファイルサーバーは、マイクロソフト社が提供しているクラウド環境「Microsoft Azure」上の仮想マシンを利用しています。クラウド上の仮想マシンを利用することの利点は以下の通りです。
- 定期的なバックアップは自動で行われているため、ほぼメンテナンスフリーです。
- ファイルの容量が不足したり、処理量増大によるパフォーマンスの悪化に対しては、設定を変更するだけで対応できます。(利用料は増加します)
弊社では、クラウドの初期設定とユーザーID・データ・アクセス権の移行作業をさせていただきました。
クラウドへのユーザーIDとデータの移行は、Windows標準のツールを使用しました。
アクセス権の情報移行には、弊社で開発した「アクセス権情報移行ツール」を使用しました。