経理担当者が交代するたびに業務が停滞してしまうことが度々ありました。
また、毎月の請求に対して支払を行うまでの処理をExcelで行っていたために複雑な手順を踏む必要があり、処理に多くの時間が掛かっていました。
導入の目的
このお客様では、経理システムに仕訳を登録する前の段階での経理業務に大きな負荷がかかっている状態でした。
- Excelを利用して業務を行っているため、業務が人に依存していました。その結果、担当者の交代や業務の引継ぎが困難な状態でした。
- 伝票処理が大変多いにもかかわらず手作業で処理を行っているためにミスが発生しやすい状態でした。一つミスをすると、場合によっては最初からやり直す必要がありました。
本来は経理システムから見直しを行うべきですが、諸々の制約から経理システムを変更することはできませんでした。よって、新たなシステムを導入することで「業務手順の標準化」「業務効率化」を目指すことになりました。
改善効果
- 人に依存した処理がなくなり、引継ぎが容易になりました。
- 毎月発生する請求に対しては、前月を参照して金額のみ変更して処理が完了できるようにする機能を備える等、担当者は最低限の入力で済むようになりました。
- 入力した内容を確認するための帳票や、経理システムに仕訳を入力するための帳票等、必要な資料をワンアクションで出力できるために、業務効率が向上しました。
- データはクラウドに保存しているために、日々のバックアップ作業が不要となりました。
システム概要
データベースは、マイクロソフト社が提供しているクラウド環境「Microsoft Azure」を利用しています。クラウド上のデータベースを利用することの利点は以下の通りです。
- 初期投資としてのライセンス料が不要。毎月の利用料に含まれています。また、データベースを載せるためのサーバーを用意する必要もありません。
- 定期的なバックアップは自動で行われているため、ほぼメンテナンスフリーです。
- データベースの容量が不足したり、処理量増大によるパフォーマンスの悪化に対しては、設定を変更するだけで対応できます。(課金料は増加します)
アプリケーションは、ご担当者のPCにインストールするタイプのWindowsアプリケーションで実装しました。
- 経理システムのため、明示的に限られた担当者に使用させるため。
- 業務効率向上のための細かいニーズに対応するためには、Windowsアプリケーションの方が低コストで開発可能だったため。
- 帳票類は二次利用の容易性を重視して、Excelで出力しています。